高芳のこだわり
高芳のこだわり
富山平野を流れる神通川で生まれ、大海原で育ち、やがて産卵のため再び帰郷の川をさかのぼる鱒。
その神秘的な生涯から、古来、神の使いとあがめられた鱒が、寿しとして食べられるようになってから300年近い歳月が過ぎました。緑の笹、淡い紅の鱒、白く光る米が織りなす美しい色彩と豊かな風味は、富山の味の傑作。
「高芳」は当家に伝わる味と技を大切に伝え育み、専門店ならではの手づくりの「鱒の寿し」をお届けしています。富山をお訪ねいただいたこの機会にどうぞご賞味ください。
当店で使用する「サクラマス」は、別名「日本海マス」ともいい、かつては広く日本海沿岸地域に生息していました。
現在は、ダム建設など河川環境の変化から、富山の神通川を含め、本州地域での漁獲量は激減しています。そこで当店では、水産商社を通じて北海道渡島半島の沖合いで獲れるサクラマスを確保して鱒寿しに使用しております。
「サクラマス」は、 サケに比べ体格がやや小さい分手間とコストがかかることになりますが、その上品な風味は「鱒の寿し」のためにあったと言っても過言ではないでしょう。
県産の「コシヒカリ」を使用することは言うまでもないことですが、その産地、作り手にもこだわっています。富山県東部に位置する入善町、その中でも山あいの舟見地区で独自の特別栽培農法の米作りをしている南保順孝(よりたか)さんと契約し、すし米として使用しています。
米作りは土作りからということで、南保さんの田んぼは通常の有機肥料の他にかに殻、魚粉、昆布、米ぬか等の有機質肥料を使用して土作りを展開しています。
また、舟見地区は、山間地に近いため、水田に引く水は立山連峰から流れ出る綺麗な水で、しかもミネラル分が多く含まれている事でも知られています。
お米の粒の大きさ、粘り、味わいなど、品質は、入善町舟見地区のこのような地勢的な条件からくるものです。